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旅人の真実探し・自然と私のあいだ

利用時間
2026/04/01 2026/11/30
展示場所

2F - 11F

真実への軌跡をたどる

「真実」とは何でしょうか。 それは目に映る風景か、それとも耳に届くさまざまな音なのでしょうか。 真実は感覚だけで生まれるものではなく、私たちが世界と関わる過程の中で形づくられていきます。 「書と歩く草悟道」の第二章となる本展「旅人の真実探し・自然と私のあいだ」は、その探求をさらに深めます。 植物の多様な姿と静かなリズムを通して、自然の秩序と人と真実のつながりを描き出します。 都市や日常の風景から始まる作品は、やがて内面へと視点を移していき、訪れる人々を「真実」と向き合う思索の旅へと誘います。

クリエイター / Zi-Xiang Fan

2F

作品のテーマ /

《白夜(White Night)シリーズ》
黄昏のやわらかな光――昼が静かに夜へと移ろう、そのひとときをとらえたシリーズです。夢のように時間の感覚が次第にほどけていく情景が、画面に静かに広がります。暖色と寒色が織り交ざる色彩は、自然を「逃避の場」であると同時に「内省の場」として映し出しています。


その表層の奥には、どこか懐かしさを帯びた感情と、静かな思索が息づいています。都市へのまなざしから着想を得た本作において、描かれる建物は単なる建築ではありません。それらは、かつて存在した時間や記憶を内包する、沈黙の器として佇んでいます。

クリエイター / Zi-Xiang Fan

3F

作品のテーマ /

《白夜・山居(White Night Mountain Residence)シリーズ》
石や流れる水といった要素を通して、静謐な自然の風景を描いたシリーズです。そこに積み重なるブロック状の形態は、人の手による構造物をほのめかし、現実と想像のあわいにある理想郷の山景を生み出しています。

現代社会の喧騒からそっと距離を置きたいという静かな希求を背景に、本作は新旧の都市、自然と人工環境のあいだにある緊張関係を見つめています。そうした対比の中で、作家は調和のあり方を探り、最終的に私たちが立ち返る場所としての自然の姿を静かに示唆しています。

クリエイター / Kent Keong Tan

4F

作品のテーマ /

《人工風景(Artificial Landscape)》
私たちが今日生きる環境――都市と自然の境界が確かなもののように見えながらも、実は想像や知覚によって形づくられていることに目を向けたシリーズです。

同時に、本作は幼少期の記憶にも根ざしています。想像上の存在や現実にはない世界が、確かな実感を伴って感じられたあの感覚。現実と虚構のあいだを行き来しながら、そうした体験が私たちの世界の理解や関わり方にどのような影響を与えているのかを、静かに探っています。


クリエイター / Kent Keong Tan

5F

作品のテーマ /

《夜の風景 (Drifting Over a Silent Night) 》
本フロアは「夜」を主題に、作家が詩的なアプローチを通して、暗がりの中で私たちがどのように周囲を感じ取るのかを探求した空間です。

描かれる風景は、目に見えるものにとどまらず、身体感覚や感情の揺らぎによってかたちづくられています。そうした表現を通じて、旅人と環境とのあいだに、親密で極めて個人的なつながりが静かに立ち上が

クリエイター / Hsin-Yi Liu

6F

作品のテーマ /

《通り過ぎた場所(A Place Passed Through)》
本シリーズは、自然と人工のあいだにある風景を見つめた作品群です。水や大地、植物といった要素がゆるやかに溶け合い、明確な境界は次第にほどけ、かすかな変化が静かに現れていきます。

作家にとって自然とは、遠くにある理想郷ではなく、日常の中に織り込まれた存在です。とりわけ移ろいゆく過程において、私たちはそれを見過ごしがちです。本作は、そうした変化し続ける風景を繰り返し描くことで、現実が揺らぎや不確かさの中に立ち現れることを示唆しています。

固定されたかたちとしてではなく、現実は「見ること」「歩くこと」「立ち止まること」といった瞬間の中で、静かに立ち上がります。観る者それぞれが、自らの感覚でそれを受け取り、体験することへと誘われます。

クリエイター / Hsin-Yi Liu

7F

作品のテーマ /

《昼と夜のあわい (In Search of the Night, Dream Reflected) 》
本フロアでは、2点の作品が昼と夜の移ろう風景を通して、世界の捉え方を静かに問いかけます。

夜は光の終わりとしてではなく、現実をより深く感じ取るための、親密な状態として描かれています。また夢は、現実からの逃避ではなく、その内側を映し出すものとして捉えられています。

昼と夜、夢と現実のあいだを行き来しながら、本作は「現実とは何か」という多様なあり方を静かにひらいていきます。

クリエイター / Yu-Sen He

8F

作品のテーマ /

《アクリル・スケッチ》
本フロアでは、植物のかたちを主題に、レイヤーを重ねるプロセスを通して描かれたシリーズを紹介しています。作品は一日ごとに一層ずつ、異なる視点から積み重ねられていきます。

時間の経過とともに筆致が重なり合い、色彩の重層がキャンバス上に幽かな残像を生み出します。このプロセスにより、立体的な存在感をもつかたちは、やがて平面的なシルエットや輪郭へと変容していきます。

そうして立ち上がるのは、現実と想像のあいだに揺らぐ、独自の時間感覚です。

クリエイター / Yu-Sen He

9F

作品のテーマ /

《彫刻シリーズ》
本フロアでは、植物のかたちを基盤とし、反復・配置・対置によって構成された彫刻作品を紹介しています。

反復される植物的要素から成る本作は、対称性や構造的なつながりを通して、人と人との関係性――距離、結びつき、そしてバランスを探っています。また、《ガーデン・スライス(Garden Slices)》シリーズでは、レリーフのような形式の中で成長する植物を断片化し、素材性や表層の重なりについてさらに考察を深めています。

こうした多様な視点を通じて、鑑賞者はさまざまな角度から作品と向き合い、新たな「見る」体験へと誘われます。

クリエイター / Hui-Yu Tsui

10F

作品のテーマ /

《終わらない第七日(The Seventh Day Never Rested)》
本作は「完成」を目的とするのではなく、絶えず続いていく存在のあり方を見つめた作品です。植物の成長を想起させる緑の糸が、時間の中でゆるやかにほどけながら、かすかな変化を重ねていきます。

反復と循環を通して、「第七日」は終わりを示すものではなく、新たな始まりとして立ち上がります。糸は層を越えて伸び、繊細な起点から広がりながら、やがて時間と空間の感覚をかたちづくっていきます。

特定の終着点へ向かうのではなく、作品はつねに変化し続け、プロセスと知覚の中でその姿を現します。作家にとって糸を通すという行為は、静かで日常的な所作であると同時に、自らの在り方を見つめるための思索でもあります。

クリエイター / Hui-Yu Tsui

11F

作品のテーマ /

《第三の日(The Third Day)》
本作は、聖書における「第三の日」を神話としてではなく、絶えず生成し続ける状態として捉え直した作品です。植物の芽生えは、存在を観察し記録する手がかりとなり、持続する成長とエネルギーの変容を表しています。

糸は層を越えて伸び、かすかな起点から始まり、やがて時間と空間の感覚へとゆるやかに広がっていきます。固定された終わりへ向かうのではなく、作品は常に変化し続け、見ることと想像することの中でかたちを結んでいきます。

作家にとって、糸を通すという反復の行為は、静かで日常的な実践であると同時に、自らの在り方を見つめるための内省でもあります。

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